Kasperskyがキーボード入力を阻害する疑い

kaspersky_logo

キーボード入力ができない

Windows10の環境でChromeを用いてWebサイトを閲覧中、メモをとったり、チャットに反応しようとするとき、キーボードの入力ができなくなっていることに気づく。すべてのキーではなく、数字と英字キーが反応しないようだ。ただし、CTRL+英字 たとえばCTRL+Cなどは効く。DELやファンクションキーも効く。ChromeのURL入力やnotepad++、PowerShellなどテキスト入力できるアプリのすべてでキー入力できない。

リモートデスクトップによるサーバーメンテナンスやゲーム、そしてチャットをしている最中にこのような症状がでたことはない。キーボード入力ができなくなった直前の操作はChromeでWeb閲覧しているときだった。

切り分け

秘儀箇所を特定するため、まずはハードウェアかソフトウェアかの切り分けを行う。キーボードは10年以上使用している、初代REALFORCEのため、経年劣化などによる故障という線も否めないのだ。使用しているREALFORCE#1を抜き、代替REALFORCE#2を接続した。挿抜で、どちらもOSがUSBの反応を示しているが、症状に変化はなかった。キーボードの故障ではなさそうだ。

代替キーボードを接続したまま、OSを再起動してみたが、改善されておらず、PINコードの入力すらできない。しかたなく、スクリーンキーボードを起動してみた。ふむ、入力できるのか。ハードウェア障害ではなく、USBからのハードウェアのキーロガーが仕掛けられたのか?などと考えた。

では、キーボード代替処理はどうなのだろう?マウスでキー入力を代替したり、STREAM DECKのマクロでチャットなどに文字入力できる。これは?うっ、キーボードが入力できないから試すのが非常に面倒だ。ちょっと後回しだ。

WEBで検索するにもキーボード入力できないので、別マシンを用意して調査。なかなかヒットしない。キーロガーのウィルスなんて、めったに感染しないのだろう。うちではエンドポイントセキュリティにKASPERSKYを使っているので、対策は十分だと思う(と信じたい)

ん?対策しているということはキーボードドライバの手前で監視しているよな。KASPERSKY + キーボード入力で調べると、去年あたりから同様の症状が出ている人がいるようだ。

KASPERSKYが一番怪しいが

事象を報告しているサイトによれば、OS再起動で復旧したり、KASPERSKYを再起動することで復旧するようだ。発症トリガはセキュア入力っぽいぞ。たしか、仮想マシンをたてて、そこでキーボード入力させてとかやっているんじゃなかったか?もしかして、そこから戻ってこれなくなったか。でもうちの場合、OS再起動やコールドスタートでも直らないってなんだ?

とりあえず、KASPERSKYを終了(保護機能の一時停止ではダメだった)したところ、キーボード入力を受け付けた。ほぼ犯人は確定だが、KASPERSKYを使い始めて10年以上で、この不具合は初めてだった。何かのセキュリティパッチが影響しているのだろうか?

KASPERSKYのChrome用プラグインには、これまでにいろいろと助けられているので、アンロードしたくないのだが、困ったものだ。暫定的にセキュア入力だけ無効にするか?

カスペルスキーでセキュア入力を休止するには、設定画面の詳細で、「入力情報の漏洩防止」にて、「物理キーボードの入力をキーロガーから保護する」のチェックをはずす
「物理キーボードの入力をキーロガーから保護する」のチェックをはずすと、セキュア入力を無効化できる

G-SYNC モニターがネゴシエーション時に点滅を繰り返す

NVIDIA-G-SYNC

症状

自宅のメインPCは、NVIDIA G-SYNC 対応のモニターを中央、Freesync対応のモニターを左右に配置している。Freesyncのモニターでゲームは滅多にしない。しかし、たまに3面使った超ワイドなゲームをする際はG-SYNCっぽい動作をしてくれるので、重宝している。

問題の症状は、PC起動時や省電力モードで、モニターへの信号遮断から復帰した場合の、Displayportのネゴシエーション時に、すべてのモニターが10秒ほど点滅を繰り返すことだ。

前々から気になっていたのだが、解決できたので記しておく。

原因推測

レンダリングレートの同期が外れて点滅、最終的にどこかのレートにおちつくまで時間がかかっているのだろう。Freesyncのモードが間違っているか、NVIDAコンパネの設定ミスと思う。G-SYNC対応のモニターは設定が不要だったと記憶している。したがって、左右のFreesync対応モニターを、G-SYNC互換モニターとして動作させる設定が誤っていると推測した。

思い当たるフシがある。昨年、ビデオカードを変更した際に、OS再インストールとともにモニター設定を工場出荷時状態に戻しているので、その際に原因を作りこんでしまった。省電力モードの設定は最近であり、電源投入時は滅多に画面を見ていないので、点滅に気づくのが遅れた。

是正

現状の設定を確認する。

  • モニター左:Freesyncモードになっている。
  • モニター中:G-SYNC対応モニター(設定なし)
  • モニター右:Freesyncモードになっていなかった。保存忘れ?
  • NVIDIAコントロールパネル
    G-SYNCの設定:G-SYNC、G-SYNCとの互換性を有効化にチェックが入っている。
    固有設定のモデル設定を有効化にチェックが入っていない。

ふむ。ちぐはぐだ。これを是正していく。

正しくは

  • モニター左:Freesyncモードにする。
  • モニター中:G-SYNC対応モニター(設定なし)
  • モニター右:Freesyncモードにする
  • NVIDIAコントロールパネル
    G-SYNCの設定:G-SYNC、G-SYNCとの互換性を有効化にチェックが入っている。
    固有設定のモデル設定を有効化にチェックを入れる。

点滅せず、ネゴシエーションがすぐにとれるようになった。

Steamのdedicated serverを立てる #4 コンフィグレーション紹介編

steam logo

これが一番大変

サーバーの素性を定義するので、これが一番大変。ゲームのフォーラムなどを参照し定義していくのだけれど、古い定義がそのまま放置されていたりするので、うのみにできない。また、開発者と質問者が混じって会話されている場合もあるので、誤った情報が掲載されている場合もある。

それよりも大変なのは、ゲームバランスの調整だ。定義して遊んでみてバランス調整するのが一番時間がかかる。シナリオのMODを入れるとさらに大変だ。非常に長いコンテンツになってしまった。

では、各サーバー毎に紹介していこう。といっても、私が構築したことのあるもののうち、サワリの要素だけを紹介したい。詳しいことは参考サイトを調べてほしいし、構築するのも趣味だろう。

Astroneer(AppID:728470)

フレンドとやると非常に楽しい。ゲーム内でサーバーをたてることも可能だが、時間が合致しないこともある。好きな時間に資源を採取したり加工したりと、「暇だったので鉄集めておいた」とかできるのはDedicated Serverならではだろう。

参考元サイト https://blog.astroneer.space/p/astroneer-dedicated-server-details/

“C:\games\Astroneer\Astro\Saved\Config\WindowsServer”に設定ファイル群がある。

AstroServerSettings.ini 必要そうな項目のみ抜粋

[/Script/Astro.AstroServerSettings]
PublicIP=グローバルIPを記述
ServerName=サーバー名
OwnerName=管理者のSteamユーザー名
ServerPassword=鍵かけるならパスワードを記入

Engine.ini ポート番号を変更したい場合のみ。デフォルトは8777

起動バッチ Astro-start.bat

@echo off
start AstroServer.exe -log
pause

ポートフォワーディングとWindowsファイアウォール UDP 8777
Engine.iniでポート番号を変更した場合は、それどおりにUDPポートを設定する。

ARK(AppID:376030)

私自身はゲーム上の爬虫類や虫が苦手で早々に退散したが、テイムと建築が楽しいそうだ。ASM(Ark Server Manager)という管理ツールを導入することで、インストール、更新管理、および設定のすべてをGUIで行うことができる。クラスター設定もASMで導入できる。

参考元サイト https://wikiwiki.jp/arkse/ARK%20Server%20Manager

ASMの配布元 https://arkservermanager.freeforums.net/thread/5193/downloads

配布元のLatest.exeがASMのインストーラなので、これをダウンロードして実行する。ASMの設定パラメータは上述の参照元サイトのWiKiにあるので参照してほしい。

設定するとSteamCMDがASMより実行されARKのインストールが行われる。注意点としてARKはサーバーはフットプリントが大きいのでディスク空き容量に注意すること。うちはクラスター設定していることもあってか、60GBほど占有している。メモリも空いているだけ食う。メモリリークしているような挙動なので、1日1回は再起動するスケジュールにしたほうが安定している。

クラスター設定のポイントはファイルを共有せずに、それぞれのインストール先のサブフォルダに展開する。アップデートはサーバー数だけ行われるので、太い回線があったほうがよい。

ポートフォワーディングとWindowsファイアウォール TCP/UDP 7777-7778, 27015
クラスター設定するなら範囲を拡張する。 例3台なら TCP/UDP 7777-7782, 27015-27017

Empyrion(AppID:530870)

ゲームは楽しい。シナリオによってはNPCとの交易なども楽しめる。
設定は付属するEAH(Empyrion Admin Helper)で行うのが楽。なおSteamのWORKSHOPで公開されているシナリオも導入できるが、導入自体は手動になる。

参考元サイト https://empyrion.fandom.com/wiki/Dedicated_Server_Setup

上記サイトではEAHを用いない例なので、手順は参考せずに設定項目のみを参考にするとよい。EAHのサイトに掲載されているドキュメントは内容こそ少し古いが設定手順は参考になる。

EAHのドキュメント https://eah.empyrion-homeworld.net/

EAHを実行するには.Net Framework 4.5が必要だ。EAH自体はサーバーソフトの一部としてフル版がインストールされるので、改めてダウンロードする必要はない。以前は別配布だったのだ。

EAHは “C:\games\empyrion\DedicatedServer\EmpyrionAdminHelper\EmpAdminHelper.exe”にあるので、ショートカットなどを作成しておくとよい。EAHを起動したらまず最初に行うのはConfigからTool Server Gameの順にすべての定義を行っていく。このとき、標準シナリオ以外を導入したい場合はEAHを起動する前にシナリオを”C:\games\empyrion\Content\Scenarios”の下にフォルダを作成して展開しておき、ServerアイコンのDedicated Game ConfigでCustom Scenarioでシナリオを選択する。

Toolの最初はSetupタブで各フォルダおよびファイルを指定する。バックアップ先のフォルダなどはこのときに作成しておく。あとはドキュメントに従って項目設定していく。なお、通常はサーバー1台だろうからMaster-Slaveは省略してよい。自動バックアップなどのスケジュール機能もある。

ポートフォワーディングとWindowsファイアウォール TCP/UDP 30000-30004

Insurgency Sandstorm(AppID:581330)

前バージョンのInsurgency(2014)は、カスタマイズ項目も複雑でなかなか面白かったが、Insurgency Sandstormもいろいろと豊富だ。ただ、項目はあるもののサポートされていない内容もあるようで、フォーラムでは混乱が起きている。しかも、設定がちょっと面倒だ。

参考元サイト https://sandstorm-support.newworldinteractive.com/hc/en-us/articles/360049211072

SteamのWORKSHOPのような拡張/カスタマイズパッケージはmod.ioのサイトで提供されている。まずは、起動バッチファイルを作成して初期セットアップを開始しよう。終了はコンソール上でCTRL+Cで終了する。

c:\games\sandstorm\sandstorm.bat とりあえずの起動バッチ

start InsurgencyServer.exe Oilfield?Scenario=Scenario_Refinery_Push_Security?MaxPlayers=28 -Port=27102 -QueryPort=27131 -log -hostname="My Server”
exit

パラメータ内容はあとで全部書き換えるので、とりあえずどうでもよい。起動すると必要なファイル群が自動生成される。下のファイルがなければ、手で新規に作成する。

C:\games\Sandstorm\Insurgency\Config\Server 通常の設定ファイル群の格納場所

Admins.txt ゲーム内でAdminコマンドを操作できる人のSteamIDを書いておく
MapCycle.txt シナリオおよびモード(Checkpointや昼など)を選ぶ際のリストを列挙する
カッコでくくるのが流行りのようだ。
(Scenario=”シナリオ名”,Mode=”Checkpoint”,Lighting=”Day”)
Mods.txt mod.ioで導入するIDを列挙する。導入しないなら不要。
MOTD.txt ここに記載した文字列が、ゲーム開始のローディング中にメッセージが表示される。

経験値獲得のためのGameStats Tokenの取得

  1. GameStats Token Generatorに行き、SteamIDと紐づける
  2. “Generate Token”ボタンをクリックしてトークンを作成する
  3. 表示されたトークンをコピーして、起動バッチの起動パラメータに書き加える。
    -GameStatsToken=xxxxとある文字列がトークンパラメータ。

トークンは第三者に知られないようにする。

GSLT認証と登録

作成したサーバーをSteamの統計サーバーと認証させると、Steamサーバーブラウザで表示されるそうだ。ゲーム内では登録しなくても表示されるので、メリットが判らないが、手順は載せておく。ログインIDは健全なことと、電話番号が登録されているのが条件らしい。

  1. Steamゲームサーバーのアカウント管理に行き、Steamにログインする。
  2. AppIDに581330を入力し、メモにはどのサーバーか自分が分かる程度に記入する。
  3. 生成されたトークンをコピーして、起動バッチの起動パラメータに書き加える。
    –GSLTToken=xxxxとある文字列がGSLTトークンパラメータ。

MOD導入する場合

  1. mod.io にログインするために、Steamのアカウントと紐づける
  2. mod.ioにログインしたら、画面の右上にあるユーザー名をクリックするとmod.ioのプロファイルページに切り替わる
  3. 左側のメニューのAPIアクセスをクリックする
  4. OAuth2のセクションでサーバーのアクセストークンを作成する
    画面最下に”Generate Access Token”の欄があるので、自身のサーバーが分かるようなメモを入力し、Create Tokenボタンを押す
     サーバー毎にトークンが必要で、mod.ioは複数のゲームMODを提供しているので、ゲーム名とゲームの性質が分かるメモを記入しておくとよい。また、トークンはパスワードと同じ性質なものなので、秘密にしておく。
  5. C:\games\Sandstorm\Insurgency\Saved\Config\WindowsServer\Engine.ini にトークンを張り付ける。
[/Script/ModKit.ModIOClient]
bHasUserAcceptedTerms=True
AccessToken=ここにACCESSTOKENを張り付ける 

start.batの編集

MODマップ der_Rieseを導入したCheckPointシナリオの昼間で最大プレイヤー数12名で開始するとこうなる。赤字はこれまでの設定どおりに変えてほしい。

@echo off
start InsurgencyServer.exe -ModDownloadTravelTo=der_Riese?Scenario=Scenario_der_Riese_CP_Sec?Lighting=Day?MaxPlayers=12 -Port=27102 -QueryPort=27131 -log -hostname="サーバー名" -MapCycle=MapCycle -motd=MOTD -GameStatsToken=GameStatsトークン -GSLTToken=GSLTトークン -mods
exit

ポートフォワーディングとWindowsファイアウォール TCP/UDP 27102, 27131

Valheim(AppID:896660)

設定項目がほとんどない。ダウンロードすると設定項目の説明であるpdfがあるので、それに基づいてstart_headless_server.batを書き換え、valheim_start.batなどの別ファイルに保存する。別ファイルにしないとアップデートで上書きされて変更内容が消されてしまう。
pdfファイル ”C:/games/Valheim/Valheim%20Dedicated%20Server%20Manual.pdf”

デフォルトのセーブ場所が%USERPROFILE%下なので、変更した方がよい。変更しないとバックアップが煩雑になる。

上記セーブフォルダに設定ファイル群も存在する。一度起動すると作成されるので、それから編集する。

 

ポートフォワーディングとWindowsファイアウォール TCP/UDP 2456-2458

Steamのdedicated serverを立てる#3 ソフトインストール編

steam logo

事前準備

SteamCMDはSteamが配布するソフトウェアのダウンロードとインストール、アップデートが行える。今回はいよいよダウンロードしてインストールするところまで実施する。構築環境の前提条件(推奨条件)を確認する。詳細は#1, #2を参照してほしい。

CPU Intel もしくは AMDの64bit 4コア 2.5GHz
メモリ 16GB
HDD 空き領域 100GB
ネットワーク 有線
Internetの回線速度は100Mbps
静的IPマスカレードできるルーター
グローバルIPは1つ
LAN内のホストIPはIPマスカレードするため固定にする
OS Windows 2016 Server もしくは2019
SteamCMD c:\steamcmd (初期セットアップは完了していること)
VC++ runtime VC++ 再頒布可能パッケージを一通りインストールする
2015, 2017, 2019, 2022
インストール先 c:\games\アプリ名
(フォルダ名に空白や日本語名を使わないこと)

 

インストールバッチのひな型

SteamCMDの初期セットアップを行うと、SteamCMD自身の最新化と必要な環境設定が自動で行われる。これにサーバーアプリのインストールおよびアップデートのバッチファイルを作成して日々の運用保守を簡易化したい。インストールバッチのひな型の参考元はInsurgencyのフォーラムで掲載されたサンプルだったと思う。c:\steamcmd\sample.bat

@echo off
SETLOCAL ENABLEDELAYEDEXPANSION
:: DEFINE the following variables where applicable to your install
SET STEAMLOGIN=anonymous
SET INSBRANCH=アプリケーションID
:: Note, the missing qotation marks, these need to be wrapped around the entire "+app_data......"
SET InsPath=C:\games\インストール先
SET STEAMPATH=C:\steamcmd
:: ____________________________________________________
echo.

echo Dir: %InsPath%
echo Branch: %INSBRANCH%
echo.
echo Key "ENTER" To Start Download
pause
%STEAMPATH%\steamcmd.exe +login %STEAMLOGIN% +force_install_dir %InsPath% +"app_update %INSBRANCH%" validate +quit
echo .
echo Your Empyrion is now up to date
echo key "ENTER" to exit
pause

ひな型の説明

anonymous インストール時にanonymous(匿名)でダウンロード可能な場合に使う。
ゲーム所有が条件のアプリの場合はゲーム所有のSteamアカウント名+空白+パスワードを記入する
アプリケーションID SteamのアプリケーションID #2で調べたアレだ
インストール先 サーバーアプリのインストール先フォルダ名
フォルダ名に空白や日本語名を入れないこと

これらの条件で、例えばAstroneerをインストールするバッチファイルは下記のようになる。これをc:\steamcmd フォルダにAstoroneer.batなどのわかりやすい名前で保存する。

@echo off
SETLOCAL ENABLEDELAYEDEXPANSION
:: DEFINE the following variables where applicable to your install
SET STEAMLOGIN=anonymous
SET INSBRANCH=728470
:: For stable use 728470
:: Note, the missing qotation marks, these need to be wrapped around the entire "+app_data......"
SET InsPath=C:\games\Astroneer
SET STEAMPATH=C:\steamcmd
:: ____________________________________________________
echo.
echo You are about to update Astroneer
echo Dir: %InsPath%
echo Branch: %INSBRANCH%
echo.
echo Key "ENTER" To Start Download
pause
%STEAMPATH%\steamcmd.exe +login %STEAMLOGIN% +force_install_dir %InsPath% +"app_update %INSBRANCH%" validate +quit
echo .
echo Astroneer is now up to date
echo key "ENTER" to exit
pause

インストールバッチの実行

あらかじめインストール先フォルダは作成しておく。例えば c:\games\Astroneer

次に作成したインストールバッチをc:\steamcmdの下でDOS窓もしくはPowerShellで実行すると、インストール先フォルダに展開される。あとは各サーバーアプリのコンフィグレーションを行うことになる。

アップデートも同じバッチファイルで可能だ。ただし、アップデートを行う場合は強制的にファイルを書き換えられてしまうので、サーバーアプリは事前に停止させておく必要がある。このインストールバッチを実行すると、差分チェックし異なるようならアップデートを行う。

余談だが、実行時の権限はAdministratorsグループに所属したユーザーがよいかと思う。Linuxなどはsteamcmdユーザーを作るなどが推奨されるが、Windowsの場合はたまにサービス登録するアプリがあり、管理者権限が要求されることがある。

セキュリティ設定

自宅サーバーで公開する場合、ルーター設定とWindows ファイアウォールの受信設定を変更しインバウンドパケットを当該サーバーに振り向ける必要がある。

ルーターの場合はポートフォワーディングや静的IPマスカレード、ポートマッピングなどと呼ばれる機能を設定する。語弊あるので使いたくないが、ポート開放という奴だ。意味はInternet側のグローバルIP宛で到着したパケットのうち、指定ポートであればLAN側のNAT配下にあるPCにパケット転送するという機能だ。ルーター毎に設定方法が異なるが、転送先のPCのIPアドレスに対し、TCP, UDPのポート番号範囲を指定する。したがって転送先のPCは固定IPである必要がある。DHCPで固定IP化してもよいし、DHCPの配布範囲外で設定してもよい。ポートマッピング

Windows ファイアウォールの設定はインバウンドパケット(受信)を許可することで行う。”コントロールパネル\システムとセキュリティ\Windows ファイアウォール”から詳細設定を選んで”受信の規則”で新しい規則をTCPとUDPごとに作成する。それぞれ定義するのはTCP UDP両方をひとつの操作で作成できないからだ。プロパティは”全般”で定義名を決めて、”プロトコルおよびポート”で受信ポート番号の範囲を指定する。画面どおりにいうと、プロトコルの種類をTCPかUDPのいずれかを選択し、ローカルポートに特定のポートを選んで許可するポート番号の範囲を指定する。リモートポートはすべてのポートのままでよい。アプリによってUDPのみやTCPとUDPの両方必要などあるので、それに従って作成する。

firewall

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

firewall2

Steamのdedicated serverを立てる#2 SteamCMD編

steam logo

StemCMD とは

SteamのValve社が提供している、Steamクライアントのコマンドライン版です。Steamサーバーからソフトウェアをダウンロードしたり、アップデートが可能です。無料です。

SteamCMDにはLinux版とWindows版とがあります。サーバーの環境によってはGUIを持たなかったり、リモートデスクトップを扱えない場合があるので、こういったコマンドラインが用意されています。SteamCMD自身も自動アップデート?(コマンドを叩きますけど)できます。Windows版はリモートデスクトップを経由する方が多いかもですが、保守作業手順がマウス操作ではなくコマンドでできるのは楽です。バッチ化して作業誤りをなくすこともできます。

SteamCMDのダウンロード

Windows版

  1. SteamCMDのインストールフォルダを作成します。C:\steamcmd がオススメです。
  2. SteamCMDをhttps://steamcdn-a.akamaihd.net/client/installer/steamcmd.zip からダウンロードします。
  3. 上記 steamcmd.zipを1のC:\steamcmdフォルダに解凍します。
  4. VC++の再頒布可能パッケージを一通りインストールします。通常は64bit版(X64)のみで構いません。古いサーバーソフトは32bit版(X86)が必要かもしれません。
    Visual Studio 2015, 2017, 2019, 2022を一括してインストールするMS社の固定リンクです。
    -64bit版 : https://aka.ms/vs/17/release/vc_redist.x64.exe
    -32bit版 : https://aka.ms/vs/17/release/vc_redist.x86.exe

Linux版

私自身がlinux版steamcmdを最近扱っていないので割愛します。管理ツールがWindows版のみだったりするので面倒なのです。linux版の方がOSのフットプリントが小さく気に入ってはいるのですが…

初期セットアップ

解凍したsteamcmdを実行すると自身が最新かチェックし関連ファイルも含めてダウンロード、アップデートしてくれます。実行にあたってはエクスプローラーから直接起動して構いません。
アップデート後、プロンプトにSteam> と表示されれば完了です。quitで終了します。steamcmd_setup

ゲームサーバーのインストール準備

通常、steamcmdでゲームサーバーをインストールすると、”c:\steamcmd\steamapps\common\” へゲームサーバーごとに作成されたフォルダに展開されます。

しかし、フォルダ階層が深く、Configファイルを指定するフルパスが長くなり、私は”c:\games”などといったフォルダをルート直下に作るようにしています。

つまり、c:\games というフォルダを作成しておきます。ゲームサーバーによっては大容量のHDDが必要なこともあるので、別ストレージを用意し別ドライブにしたり別ストレージをc:\gamesにマウントしてもいいでしょう。私は後者派です。

ゲームサーバーを新規インストールするためには、ソフトのアプリケーションIDとゲームの素性を調べておきます。リンク先にソフトが掲載されていないこともあります。でもまだあきらめないで。
Dedicated Servers List (https://developer.valvesoftware.com/wiki/Dedicated_Servers_List)

調べた結果を用いて、保守用batファイルを作成します。その手順は#3あたりで。

表を読むにあたってのポイント

  • Windows版とLinux版でAppID(アプリケーションID)が異なることがあります。表をきちんと選びましょう。Windows版とLinux版の表に分かれています。
  • Anonymous LoginがNoになっている場合は、ゲームを所有しているユーザーアカウントとパスワードでダウンロードする必要があります。二要素認証にしている場合はSteamガードによる認証コードを必要とします。
  • SteamCMDがNoの場合は通常のSteamクライアントからGUIを使ってインストールする必要があります。相当古いソフトだと思いますが、この場合、ここのドキュメントは役立たずです。スミマセン。
  • サーバーソフトがあるはずなのに掲載されていない場合、Steamクライアントを用いて自力で調べます。Steamクライアントのライブラリからカテゴリに「ツール」を選択し、目的のDedicated Serverを探します。当該サーバーを右クリックし、プロパティ→アップデートの順でメニューを選択し、AppIDを探します。画像の例はEmpyrion – Galactic Survival Dedicate Serverです。表に載っていませんがソフトは提供されています。Steam AppID